薄明かりの部屋に漂う緊張感。その中で、彼女は初めての経験に胸を躍らせながらも、恥じらいを感じていた。
彼女、沙織(さおり)は、ひとりの乙女だった。物静かな彼女が所属する文芸部の新入生歓迎パーティーの夜。彼女はふとしたきっかけで、同じく文芸部の一員である彼と二人きりになってしまった。
「ねえ、沙織。ちょっといいかな?」
彼、大輝(だいき)は、学年一の人気者でありながら、どこか控えめで優しい性格だった。彼がそう言うと、沙織は緊張しながらも微笑んだ。
「は、はい。どうしたの、大輝くん?」
彼女の照れくさい反応に、大輝も笑みを浮かべた。
「ねえ、実は…」
彼が言葉に詰まる様子を見せると、沙織は心臓が高鳴るのを感じた。
「実は、俺、君のことがすごく好きなんだ。ずっと前からね。だから、今夜は君と…」
大輝の言葉が途切れ、言葉に詰まる。しかし、彼の視線は熱く、真剣だった。
「今夜は、一緒にいたい。」
その言葉に、沙織の心臓は高鳴り、顔を赤らめた。彼女は初めての恋心に戸惑いながらも、大輝の手を取り、静かに頷いた。
二人は部屋を出て、学校の校庭へと歩いた。月が静かに二人を照らし、微かな風が二人の髪を揺らした。
彼らは校庭のベンチに座り、静かな雰囲気の中で手をつなぎながら、初めてのキスを交わした。その瞬間、沙織は胸が熱くなり、初めての経験に対する恥じらいが薄れていくのを感じた。
やがて、二人はそっと抱き合い、身を寄せ合った。初めての愛情表現に戸惑いつつも、沙織は大輝の優しさと温もりに包まれていくのを感じた。
そして、その夜、二人は初めての一歩を踏み出した。初めての恋、初めての触れ合い、初めての経験。彼らの心は一つになり、新たな旅路へと向かっていくのだった。
それから数年が経ち、彼らはそれぞれの道を歩んでいった。しかし、初めての乙女の恥じらいを共にしたあの夜は、二人の心の中で永遠に輝き続けることだろう。